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プリシラ Priscilla (2023)

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プリシラ(字幕版)

引用:WOWOW
1959年、故国や芸能界からいったん離れ、西ドイツの米軍基地で兵役生活を送っていたエルヴィス。当時やはり同地に駐在していた軍人一家の14歳の娘プリシラは、エルヴィスも来るから君もどう?とパーティーに誘われ、憧れの大スターと対面。エルヴィスもすっかり彼女を気に入るように。エルヴィスは兵役を終えて帰国するが、やがて彼からの誘いでプリシラはメンフィスの彼の大邸宅に移り住み、夢のような生活を送り始める。

以下、感想など。

 

原作

私のエルヴィス (新潮文庫 フ 19-1)

プリシラプレスリー(エグゼクティブ・プロデューサー)とサンドラ・ハーモンによる1985年の回想録「私のエルヴィス」(Elvis and Me)が原作。
文庫版を持っており、2時間弱にまとめるのは大変そうと思って観たが、案の定ざっくりとしていた。
描いてほしかった部分がかなり省かれていたのでガッカリしたが、後日、資金不足でかなりカットしていたことを知った。何のシーンをカットしたのかが気になるところ。

 

サザン・ベルのお人形

陸軍兵役中の大スター、24歳のプレスリーは、配属先のドイツで14歳のアメリカ人少女プリシラと出会う。
いたいけな少女プリシラにとって、”プレスリーが全て”の日々が始まっていく。
原作では、より細かく、彼に気に入られようと必死な姿が描かれていた。
グレースランドで一緒に暮らし始めてからは、プリシラはエルヴィスに言われるがまま髪を黒く染め、濃いアイメイクをし、サザン・ベル(南部美女)風に着飾っている。
恋人同士だが対等な立場になれないまま、彼の言いなりに生活していく様子は、さながら生きたサザン・ベルのお人形といった印象。
映画後半、恋人だった空手講師のマイク・ストーンらしき人物が登場するシーンでは、別人のように穏やかに微笑むプリシラの姿が映し出され、プレスリーの呪縛からの解放間近と気づかされる。

 

14歳~28歳の14年間

映画では、プリシラの14歳~28歳までの出来事が描かれている。
ドイツで出会い、高校生の頃、家族と離れグレースランドで暮らし始め、高校卒業し、22歳で結婚、23歳で出産、不倫を経験し、28歳で離婚。
青春を全てプレスリーに捧げた濃すぎる14年間を考えると、同じ女性としてはよく頑張った!と思えてくる。
離婚後のプリシラは、自分のスタイルを取り戻して、プレスリーと暮らしていた頃よりも美しさが倍増していく。

映画「エルヴィス」も

今回の映画は、エルヴィス・プレスリーの妻プリシラの視点で描かれているが、2022年に公開された映画「エルヴィス」を観て、エルヴィス視点で彼らの人生を比べるのも重い白いと思う。
エルヴィスの悪徳マネージャーのパーカー大佐からの搾取の様子などを知ると、キングとして君臨していたエルヴィスの違った一面を知ることが出来る。





ひとこと

親がプレスリーファンで、子供の頃から歌や映画、プレスリーのショーなどを観ていた。あのド派手衣装のもみあげオジサンというイメージはあるが、歌声はセクシーで素晴らしい。
14年前にはなるが、Junkie XLの”A Little Less Conversation”のJXLリミックスは今聞いてもカッコいい。
日本のシティポップのように、エルヴィスブームが起こる可能性がありそう。
また、エルヴィス役のJacob Elordiさんがとにかくカッコよかったのもポイント。
オースティン・バトラーのエルヴィスよりも、少女漫画のイケメンっぽさが良い。
男性よりも若い女性におすすめです。

 


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